ピルを服用すると膣カンジダを発症しやすくなるリスクあり!

人体には様々な細菌をはじめとした微生物が常駐していますが、カンジダもそんな常在菌の一種です。全身の皮膚をはじめとして、口腔粘膜や消化管粘膜などにも分布するありふれた微生物になります。カンジダはカビの一種で、真菌に分類されるものです。カビのカテゴリーに分類されることからも明らかなように、一定の気温と水分が分布する場所に好んで感染しています。なかで妊娠機能を備えた成熟女性の膣には、カンジダの栄養素のなるグリコーゲンなどの栄養素も豊富なことから、何らかのきっかけがあると爆発的に増殖し、膣カンジダ症の発生を見ることがあるのです。膣カンジダ症は主に疲労蓄や糖尿病などの免疫力が低下する状況では発症するリスクは飛躍的に上昇することになります。健康な状態では膣には乳酸菌をはじめとした有益な細菌が優位にたっていますが、免疫力が低下すると膣のコンディションも変化し、カンジダに退行する細菌類が現象します。そのため免疫力が低下することが膣カンジダ症の主なリスク要因とされています。

日本人女性の5人に1人が、膣カンジダ症を経験するとされているありふれた感染症です。主な症状は外陰部の発赤や発疹、カッテージチーズに類似した粥上のオリモノの増加などです。炎症が強くなると性器に灼熱感を覚えたり、性交痛なども現れることがあります。

膣カンジダで最大のリスク要因は、免疫力低下にあるのは明白ですが、低容量ピルなどを服用することでホルモンバランスの変化が理由になっている場合もあるのです。低容量ピルなどを服用すると、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの両方を人為的に増加することになります。月経周期においてはいずれかのホルモンの分泌量が増加し、他方は減少するというサイクルを繰り返しています。ところが低容量ピルなどを服用すると、女性ホルモン全体の血液濃度が上昇することになります。妊娠状態に類似したホルモンバランスに変化していきますが、影響が膣や性器などに影響を与える側面を有しています。膣カンジダ症を発症しやすくなる理由には、低容量ピルの服用などの結果、膣の酸性度が上昇することが重要なファクターとして認識されているのです。通常は弱酸性で維持されていますが、酸度が上昇することで他の常在菌の勢力が衰え、反対にカンジダ菌が爆発的に増殖して、膣カンジダ症の発生をみる場合もあるのです。

カンジダ自体はごくありふれた常在菌の一種で、仮に病原性を見せるほどに増殖しても軽度の症状ですむのが一般的です。しかし低容量ピルを服用することは、増悪要因になるのでより強く症状が出現する場合があります。そのため低容量ピルを服用中は、膣などの清潔に心がけ、僅かな変化にも敏感になることが求められます。仮に膣カンジダを発症しても、イミダゾール系抗真菌薬の膣錠や内服薬を投与することで速やかに症状を回復させて治癒も望めます。低容量ピル服用中は、思わぬ副作用に遭遇する可能性があることは念頭に置くべきです。